家賃の値上げを求められた場合に拒否することはできる?
■家賃が値上げされる場合
賃貸借契約について具体的に定める借地借家法では、大家が家賃の値上げをすることができる場合が定められています。
⑴固定資産税の増額
大家は土地や建物といった固定資産を保有していることから、固定資産税を支払う義務がありますが、この固定資産税の金額は3年に1度の評価額見直しの際に増額することがあります。このような場合には、大家は家賃を値上げすることが法律上認められています。
⑵経済的事情の変更
物価上昇や消費税の増税等によって経済的事情に変更が生じた際には、大家が家賃を値上げすることが法律上認められています。
⑶不動産の価値上昇や近隣相場との関係
建物周辺にスーパーができたり、交通網が新たに整備されたりすると、土地や建物といった不動産の価値が上昇することがあります。このような場合の値上げは法律上認められています。
また、近隣の物件の相場と比較して従来の家賃が低すぎる場合に大家が値上げをすることも、法律上認められています。
■家賃値上げのタイミング
家賃の値上げは、契約更新時に大家から提案される場合が多いです。もっとも、値上げは必ず契約更新時に行わなければならないわけではなく、大家のタイミング次第では、唐突に大家から通知が来る場合もあります。
■家賃の値上げを拒否することはできるのか
家賃の値上げは大家と賃借人の合意によって行われます。そのため、賃借人が新しく大家から提案された家賃の金額に納得しないとして承諾しなければ家賃の値上げは行うことができません。この場合に、大家から退去を求められる場合も考えられますが、賃借人が新しい家賃の金額に承諾していない以上、賃借人としてはこれまで通りの家賃額を支払っていれば退去義務はありません。
日高法律事務所では、大阪府において、皆様からのお悩みに広くお応えいたしております。
離婚問題、相続、不動産トラブル、交通事故に関してお悩みの方は、日高法律事務所へお気軽にお問い合わせください。
当事務所が提供する基礎知識
-
高すぎる原状回復費用...
原状回復費用とは、賃貸物件を退去する際に、物件を入居時の状態に戻すために必要な費用のことを指します。しかし、原状回復費用が予想よりも高額であった場合、不動産会社やオーナーとの間でトラブルが生じることがあります。このような […]
-
交渉破棄
不動産売買契約をする上で、よく「仮契約」という言葉を耳にするかと思います。そもそも仮契約は有効なのでしょうか。この仮契約を締結したあと、本契約に向けて進めた交渉段階で破棄をした場合には、仮契約を破棄した側は責任を負うので […]
-
相続人調査の必要性|...
相続人調査とは、亡くなったひと(被相続人)の相続人を戸籍で確認する手続きのことをいいます。相続が発生した場合、相続人が誰であるかを銀行や税務署などの第三者に対して証明する必要があります。そこで今回は、相続人調査の必要性に […]
-
住宅購入の際のトラブ...
住宅を購入する際に、何もトラブルに見舞われなければ幸いですが、時にはさまざまなトラブルに遭遇することもあります。その際に、どのように対処すべきでしょうか。 例えば、住宅を購入する際に、不動産売買契約を締結します […]
-
債務整理
■債務整理の種類債務整理とは、金銭債務の履行が困難になってしまった時に、債務の猶予や減額・免除によって対応することをいいます。債務整理には、任意整理・自己再生・自己破産の3種類があります。 〇任意整理任意整理は […]
-
契約不適合責任とは?...
不動産を購入した際、後になって雨漏りが発生していたことがわかったり、経年劣化があることがわかったり、といった場合があります。このような場合、契約不適合責任を問うという手段が考えられます。 不動産における契約不適合責任とは […]
よく検索されるキーワード
弁護士紹介

弁護士 日高 伸哉【大阪弁護士会】
早めのご相談が早期解決に繋がります。 どのような些細なお悩みでも構いません。まずはご相談下さい。
困ったことや分からないことは、事態が深刻になる前に早めに弁護士に相談することが大切です。
当事務所は、ご相談の際にじっくりとご事情を伺い、その上でご依頼者様にとっての最善の手段を提案いたします。
初回の法律相談は無料です。(1時間程度)ご予約はお電話かメールフォームにて承っております。
- 経歴
-
- 関西大学法学部 卒業
- 登録年 年(旧61期)
事務所概要
名称 | 日高法律事務所 |
---|---|
所属弁護士 | 日高 伸哉(ひだか しんや) |
所属団体 | 大阪弁護士会 |
所在地 | 〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満5-9-5 谷山ビル6階 |
電話番号 / FAX番号 | TEL:06-6809-5337 / FAX:06-6809-5338 |
対応時間 | 平日:9:30~18:30 ※時間外は応相談 |
定休日 | 土・日・祝日 ※応相談 |
弁護士報酬等 | 料金は基本的に旧日本弁護士会報酬等基準によります。 |