交渉破棄
不動産売買契約をする上で、よく「仮契約」という言葉を耳にするかと思います。そもそも仮契約は有効なのでしょうか。
この仮契約を締結したあと、本契約に向けて進めた交渉段階で破棄をした場合には、仮契約を破棄した側は責任を負うのでしょうか?
判例上は、「売買契約について仮契約書が作成されたが、これは売買契約の本契約とは言えない」という趣旨の判例が出されています。この判例からすれば、「不動産売買契約の仮契約は現に売買契約の成立はしていない」と考えることができますから、交渉破棄の責任は発生しません。しかし、本契約の話を進めていた場合には、交渉破棄の責任が問題となる場面が生じてきます。民法では、契約について契約締結自由の原則を設けています。つまり、誰とどのような契約を結ぶか結ばないかは当事者の自由であるということです。
ですが、契約締結は自由だからと言って交渉破棄の責任から免れることはできません。
交渉破棄は、契約締結上の過失に含まれる責任の一種とされ、相手方の信頼を保護することを重視しています。
交渉破棄による責任は、交渉破棄によって発生した損害の補填として損害賠償責任が発生します。
したがって、交渉破棄の責任を負わないようにするためには、不動産売買契約の交渉がどれくらい進んできたのか、契約締結の意思をすでに見せたのに一転してしまったのかなどさまざまな事情によって変化してきます。
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弁護士 日高 伸哉【大阪弁護士会】
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- 経歴
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- 関西大学法学部 卒業
- 登録年 年(旧61期)
事務所概要
名称 | 日高法律事務所 |
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所属弁護士 | 日高 伸哉(ひだか しんや) |
所属団体 | 大阪弁護士会 |
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